平成13年1月21日(日曜日) 正月だ 凧揚げだ!   安倍川(静岡市山崎新田)

 第10回みずがき倶楽部実施報告
●目的
(1) 駿河凧の作り方・あげ方を職人さんから教えてもらうことにより、静岡に伝わる伝統・文化を学ぶ。
(2) 凧あげを行なうことにより、東海型河川の特徴である広い河原での遊びの楽しさを学ぶ。
(3) 製作・実施(凧あげ)・補修という一連の過程を通して創造力を養う。
●体験メニュー
(1) 駿河凧作り(指導:凧八さん2名)
           054-253-2530
(2)凧あげ(安倍川河川敷)

●実施内容
(1)スタッフ集合(静岡市藁科公民館 8:30)
(参加スタッフ)
小田稔彦、鈴木一彰、吉澤雄介、渡辺吉春、安藤一整、竹内礼子、藤牧俊彦、市川博章、中村晃久、堀田一牛
(2)全員集合!
9:00
総勢24名の子供たちが参加しました。メンバー確認をした後、凧作りのため公民館の20畳の部屋に折りたたみの机をセットし下にはブルーシート(汚れ防止)を設置しました。班分けは特別に行わずみんな思い思いの位置に座りたこ作りをしました。指導してくれる凧八さんの紹介(ヒカルさんと福島さん)と地域の伝統文化である駿河凧の歴史、絵の特徴説明、今日の作業の工程と注意事項(特にカッターと絵の具、墨汁の使用注意)を行いました。
(3)凧作り
 9:10 
いよいよ凧作りの開始です。まずは駿河凧の特徴である凧の形作りです。半紙を少し大きくした大きさの和紙をみんなに分け凧八さんの説明でカットと貼り付けを行いました。総勢35名の人が作業を行いましたがやや会場が狭かったなと反省をしています。しかし、狭いせいか途中で動き出す子どもも少なくお互いを気にしながらもうまく出来ました。
和紙の下側の一部を切り取りその部分を回転させて糊付け作業に移りましたが、糊は昔のベットリした糊が一番和紙に合い、科学糊や障子糊はうまくいきませんでした。

9:40
糊の乾いた子どもたちから絵を描く準備をはじめました。机の上には新聞紙を引き、墨等をこぼしても汚れないようにして、子供達にのびのび描くことが出来るようにしました。
駿河凧の特徴のひとつである武者絵(錦絵)の下絵(和紙の下に引き透かして書き写す)や子どもたちに人気のキャラクターを準備し、子どもに選ばせました。武者絵を選ぶ子はさすがにいなく、キャラクターが大人気でした。中には和室にある墨絵を模写して描く子供や自分で考えた夢や動物を描いた子供がいました。
駿河凧の特徴と思われる習字用の筆で墨を使い絵柄の縁取りをした後に色付け作業を行いました。和紙には墨が良く似合います。縁取りした絵柄は凧揚げした時にもよく目立つように絵を強調し引き立てています。
10:00
途中で子供達がふざけて描いている途中の絵に墨をこぼしてしまいスタッフが気を利かして、和紙を変えてやろうとしたところ、凧八さんにあまり子供を甘やかさないようにと注意されてしまいました。子供の起こした不注意により自分の描いた絵が墨で黒くなることにより紙等を無駄遣いすることや自己責任をはっきり意識させた方が良いとの意見でした。確かに大人が周りで心配し過ぎることも多いかなと反省をしました。
 つぎに色付け作業に移りました。少し色がきついかなと思うくらいで上空に揚がる凧の場合にはちょうど良いようです。絵の具などは仲間で使用しました。
子供達は縁取り作業では失敗が許されないことも有り緊張していましたが、色付け作業は一番面白そうに着色していました。しかし、途中で失敗して泣き出す子もありましたが、子供たちみんなで励ましていました。

11:00
 絵を書き終わった子は和紙が乾くのを待つため一度休憩です。
 職人さんへ子どもからの質問が出ました。「凧の紙は和紙で無いとだめですか」
 職人さんからの答えは「一度普通の紙、カレンダーなどの紙で作ってごらん」との返事でした。体験が大事とのことです。和紙の柔軟さが凧には重要な要素で普通の紙では急な風や途中の移動等で紙が破れ、拡大していってしまうようです。
 絵の乾いた子どもから竹の骨組み付け(たこひご)を行いました。この部分が一番コツを必要とし、凧揚げに影響するところです。
 職人さんの指導によりバランスを考えて紙を貼り付けました。竹は職人さんたちが竹を選んでくれてあり(昔は子どもたちが竹を短刀などで薄くした)節の位置も調整してくれてありました。
この部分は低学年の子どもたちには難しかったようです。少し大人の手助けが必要でした。
 この部分の糊付けも障子糊などは不向きのようです。糸をつける部分を少し出すのがコツのようです。
和紙が骨組みに付いたらもう一度少し乾かしてから糸をつけます。
一度机の上の片付け作業をみんなで行いました。
11:40
 完成した凧絵の発表会です。思い思いのキャラクターの絵を描いた思いを一言話して子どもたちの自信作の披露です。
12:00 昼食

12:30  
 いよいよ糸付けです。絵も描いてあるので子供たちは慎重に糸を通す穴をあけていました。やはりここも小さい子の面倒を子どもたちで見ながらいよいよ完成です。ここでも職人さんからコツを教わりました。
 駿河凧の特徴は揚げるのを楽しむ凧のようです。浜松の凧は揚がる凧で喧嘩をする凧との説明を聞きました。
 凧に調整用の尻尾をつけいよいよ完成です。
13:10
 班ごとに車に乗り凧揚げ会場に出発です。
 会場はいつも野球場で利用している安倍川の河川敷を借りてありました。安倍川はこの地方の特徴である東海型の河川形状をしており、広い川原を有しており、高水敷はスポーツ広場が良く整備されている。
当日の天候が冬には珍しい南からの風がゆるく吹く日で温かく子どもたちには良かったのですが、あいにく凧揚げには不向きの風向きでした。
13:40
 職人さんの指導で凧の揚げ方も教わりいよいよチャレンジです。
 2人で協力をして凧揚げを行います。凧を持っていて風がきたなと思う瞬間に凧を高く放り投げる人、糸を引く人のタイミングも大事です。子どもたちのだいの苦手な動作です。思いっきり引きすぎたり、うまく凧が揚がりそうになっても糸がなかなか続いて出てこなかったりと苦戦していましたが、だんだん揚げる動作も慣れてきていました。
 職人さんたちも子どもに戻ったようにはしゃいで凧を揚げていました。
 子どもたちの凧も糸や尻尾の調整を繰り返して最初はくるくる回ってしまった凧も徐々に安定してきていました。
 さすが年の功、最年長の堀田さんの凧は驚く程の高さに揚がり、用意した凧糸が足りなくなり予備の糸を付足す勢いでした。弱い風でしたが凧のバランスと揚げての技術が見事にマッチしていました。弱い風のためうまく揚げる凧と揚がらない凧がはっきりしてしまいました。
凧揚げは凧を持ってくれる人がいないと揚げるのには大変です。お互いの協力なくして出来ない遊びです。一度うまく風を捉えて揚がってしまえば後はうまく糸を出したり引いたり風をうまく手に感じながら気持ちよさそうに凧が泳いでいます。
途中で飽きてしまう子どもたちも出ましたが、当日の風向きの影響からうまく上がらない子どもたちが多くもう一度チャレンジしたいと言う声が多く聞かれました。
凧作り、凧揚げはテクニック(こつ)の集合体です。また、地域の環境をうまく利用した遊びで歴史、文化を感じさせてくれるプログラムでした。子どもには少し難しい作業もありましたが、静岡には無くてはならないアクティビティだと考えます。
15:00 あっという間に時間も過ぎ凧揚げ終了 藁科公民館に出発
15:15 公民館で振り返り、次回のプログラムの説明や子どもたちとの打ち合わせを行い迎えにきた親御さんに子どもたちを無事引渡し終了しました。